リモートワーク・在宅勤務の普及により、自宅のネット環境を強化したいという方も多いでしょう。
特に、スムーズなリモート会議を行うためには、ネット環境の強化が大切になってきますよね。
そしてネット環境を強化する際に最も重要なのが、Wi-Fiルータ選びです。
しかし最近のWi-Fiルータは種類が増えて複雑になっており、どれを選ぶべきかわからない方も多いかもしれません。
そこで今回は、Wi-Fiルータ選びで必須の知識をまとめ、失敗しないWi-Fiルータの選び方を解説していきます。
【Wi-Fiルーターの選び方①】Wi-Fiルーターには「メッシュ」「Wi-Fi5」「Wi-Fi6」の3種類がある
そもそも今のWi-Fiルーターには大きく分けて以下の3つの種類があります。
- メッシュWi-Fi
- Wi-Fi6ルーター
- Wi-Fi5ルーター
繋がりやすさを追求したのが「メッシュWi-Fi」、速さを追求したのが「Wi-Fi6ルータ」、製品数が多くコスパ抜群なのが「Wi-Fi5ルーター」です。
上記の3種類のWi-Fiルーターから、どれが自分に適しているのかを見極めるのが大切。
そこで、それぞれどのようなWi-Fiルーターなのか、メリット、デメリット、こんな人におすすという情報を解説していきます。
一軒家でも隅々まで繋がる「メッシュWi-Fi」
メッシュWi-Fiとは何か
メッシュWi-Fiというのは、Wi-Fiルーターと中継機を接続し、一つの大きなネットワークを構築するWi-Fiルーターです。
Wi-Fiルーター1台では電波が届かない遠くの部屋にも、メッシュWi-Fiなら安定して強い電波を届けることができます。
メッシュWi-Fiについては以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ御覧ください。
?メッシュWiFiってなに?メリットから代表的な製品まで紹介! – WebHack
?【メッシュWi-Fiのおすすめ8選】広い家でも安定して繋がるWi-Fiルーター! – WebHack
メッシュWi-Fiのメリット
メッシュWi-Fiのメリットはやはり、その繋がりやすさ。
Wi-Fiルーターと複数の中継機で広域なネットワークを作ることにより、広い家でも隅々まで電波が届きます。
通常のWi-Fiルーター1台だと、3階建ての一軒家や4LDK以上のマンションではどうしても電波が弱い部屋ができてしまったり、そもそも届かないということが起きがちです。
- 「Wi-Fiルーターのあるリビングから2階の自分の部屋に戻ったら動画が途切れた」
- 「トイレに入ると接続が不安定になってWebページが読み込めない」
など、電波が届かないことによる様々な問題が生じますよね。
しかしメッシュWi-Fiなら3階建ての一軒家や4LDK以上のマンションなど、広く部屋数の多い家でも各部屋の隅まで強い電波が届くのです。
1階でも2階でも遠くの部屋でも安定して繋がります。
また、中継機の数を増やすことでWi-Fiの電波が届く範囲を広くしていくことも可能。
3階建ての一軒家や4LDK以上のマンションなど部屋数が多く広い家でも隅々まで安定して繋がって欲しい方は、メッシュWi-Fiを選びましょう。
メッシュWi-Fiのデメリット
メッシュWi-Fiのデメリットは、「価格が高い」「設定がめんどくさい」「中継機の設置場所と電源が必要」の3つ。
メッシュWi-Fiの価格は普通のWi-Fiルーターに比べ高めです。2万5000円~5万円程が相場で、中には7万を超えるメッシュWi-Fiもあります。
Wi-Fiルーターに加え複数の中継機が必要なこと、仕組みが複雑なことなどが高価な理由ですね。
また、多くのメッシュWi-Fiは、単にWi-Fiを選択してパスワードを入力すれば繋がるわけではなく、専用のスマホアプリで設定する必要があります。なのでメッシュWi-Fiは通常のWi-Fiルーターよりも若干設定が難し目です
しかし以下の「エレコム e-Mesh スターターキット」というメッシュWi-Fiはアプリもスマホも使わずに設定できます。価格も1万円台とメッシュWi-Fiの中ではかなり安め。
なのでメッシュWi-Fiの設定に自信が無い、安いメッシュWi-Fiが欲しいという方にもおすすめできます。
また、メッシュWi-Fiは通常、1台のWi-Fiルーターと2台の中継機を接続して利用するので、少なくとも3台分の設置スペースと電源確保が必要になってくるわけです。
なのでメッシュWi-Fiを購入する前に、少なくとも3台以上の設置スペースと電源を確保できるかを確かめておきましょう。
とにかく高速を目指す人へ、たくさん繋げられてゲームにも最適な「Wi-Fi6ルータ」
Wi-Fi6ルーターとは何か
Wi-Fi6は正式名称「802.11ax」と言って、Wi-Fiの次世代を担う新規格。通信方式を効率化することで従来よりも大幅に通信速度が向上しています。
さらにスマホやタブレット、パソコンなどを同時に沢さんつないでも速度が落ちにくい、遠くの部屋まで電波が届きやすいという特徴があります。
最近ではスマホの通信規格として、4Gの次を担う5G登場して話題ですが、Wi-Fiも同様に次世代を担う新規格としてWi-Fi6が登場しているのです。
?[省電力で超高速]5G時代の次世代Wi-Fi規格 Wi-Fi6とは?対応ルーターやスマホも紹介 – WebHack
?【Wi-Fi6ルーターおすすめ8選】超高速でゲームにも最適な最強のWi-Fiルータを紹介! – WebHack
Wi-Fi6ルーターのメリット
そんなWi-Fi6のメリットは、「通信速度の圧倒的な速さ」「同時接続台数の多さ」の2つ。
Wi-Fi6はとにかく高速です。Wi-Fi6では通信を効率化する様々な技術を取り入れることで、理論値では1.4倍、実際に通信する速度では3倍以上も従来のWi-Fiよりも高速化されています。
それにより8K動画をダウンロードできますし、高速通信が必須となるオンラインゲームにも最適です。
また、Wi-Fi6は従来のWi-Fi5に比べ、通信帯域が2倍に拡張され、送受信できるデータの容量が大幅に増加しています。
そのため、1台のWi-Fi6ルータに複数のデバイスを接続しても、速度が落ちにくく安定して快適な通信を行うことが可能です。
Wi-Fi6ルーターのデメリット
高速な通信を楽しめるWi-Fi6ルータですが、スマホやPCにまだまだ対応機種が少ないのがデメリットです。
今のところスマホでは
- iPhone11シリーズ
- Galaxy S10シリーズ
- Galaxy S20シリーズ
- Xperia 1 Ⅱ
パソコンでは、
- Surface Pro 7
- Surface Laptop 3
- ASUS ZenBook Pro Duo
- Dynabook Z7/Z8
などがWi-Fi6に対応しています。
もちろんWi-Fi6対応製品は他にもありますが、まだまだ少ないので、自分が持っているスマホやPCがWi-Fi6に対応しているかを確認しておきましょう。
とは言えWi-Fi6対応製品はこれから間違いなく増えていくので、現状、対応機種を持っていなくても購入しておくのはおすすめです。
5Gが普及するにつれ、8K動画などの大容量・高速通信が必須のコンテンツが増えていくので、Wi-Fi6対応ルーターを持っていても損はしません。
また、m今後すぐに最新のスマホやパソコンに買い換える予定がある方は、Wi-Fi6ルーターを買っておくことで、最新デバイスの性能を最大限に活かすことができますよ。
一人暮らしに最適で最強コスパの「Wi-Fi5ルーター」
Wi-Fi5ルーターとは何か
Wi-Fi5は、現在最も普及しているWi-Fiで、たくさんの種類のWi-Fi5対応ルーターが発売されています。
パッケージや説明に「802.11ac」という正式名称が表示されているはずです。
現状、普及しているスマホやパソコン、タブレットでのほぼすべてがWi-Fi5に対応してます。
Wi-Fi5ルーターのメリット
Wi-Fi5ルーターのメリットは、「対応機種が豊富」「設置が簡単」「価格が安くコスパが良い」の3つ。
ほぼすべてのスマホやタブレット、パソコンがWi-Fi5ルーターに対応しています。なので、おそらく読者の皆さんが持っているスマホやパソコン、タブレットもWi-Fi5に対応しているはずです。
Wi-Fi5ルーターは設置と設定が簡単なのも特徴。機械が苦手という方でもなんら問題なく設定を済ますことができます。
また、国内外問わずたくさんのメーカーがWi-Fi5ルーターを出しているため、高品質で低価格なコスパ抜群の製品がたくさんあるのも特徴です。
とりあえず安くて、ちゃんと使えるWi-Fiルーターが欲しい方にぴったりと言えます。
Wi-Fi5ルーターのデメリット
Wi-Fi5ルーターのデメリットは、Wi-Fi6やメッシュWi-Fiに比べて通信速度が遅く、電波の安定性も良くないこと。
まあ、あくまで比べてですし、その分価格も安いので、結局はWi-Fiルータに何を求めるかによります。
実際、一人暮らし向けのワンルームや2LDKなら速度が落ちたり通信が不安定になることはないので、Wi-Fi5ルーターで十分です。また、Wi-Fiの用途が動画を見たり、SNSを利用したりなどであればWi-Fi5で問題ありません。
8K動画をストリーミングしたい、オンラインゲームをできる限り遅延無くプレイしたい場合はWi-Fi6が必要になりますが、そうでないのならWi-Fi5ルーターで大丈夫です。
メッシュWi-Fi・Wi-Fi6・Wi-Fi5をまとめる
3つのWi-Fiルーターはそれぞれ以下のような方におすすめです。
メッシュWi-Fi
- 2階建て・3階建て・4LDK以上の広い間取りの家に住んでいる方
- すべての部屋の隅々まで強い電波が届いて欲しい方
- 今のWi-Fiルーターだと離れた部屋に電波が届かないという
Wi-Fi6ルーター
- とりあえず速さにこだわる方
- たくさん接続しても速度が低下しないWi-Fiが欲しい方
- Wi-Fi接続で快適にオンラインゲームをしたい方
- 8K動画をストリーミングしたりダウンロードしたりする方
Wi-Fi5ルーター
- とりあえず安くて使えるWi-Fiルーターが欲しい方
- YouTube動画や検索、SNSの利用などを快適にできればOKな方
- ワンルームの一人暮らしや2LDKの家に住んでいる方
【Wi-Fiルーター選び方②】速さや繋がりやすさを決める機能
3種類のWi-Fiについて理解したところで、Wi-Fiの速さや繋がりやすさを決める機能についても解説していきます。
すべての機能が必要なわけではないですが、用途に応じてより快適にWi-Fiを利用するためにも、以下で紹介する機能に対応しているルーターを購入するようにしましょう。
MU-MIMO
複数の端末に同時にデータを送受信できる技術です。
Wi-Fi5とWi-Fi6の両方で対応している技術ですが、Wi-Fi5は最大4台までしか同時にデータを送れないのに対して、Wi-Fi6は最大8台に送ることができます。
なのでたくさんのデバイス接続して同時に使用するという方は、MU-MIMO対応のWi-Fiルータを選びましょう。
ただし低価格のWi-Fiルーターだと省略されやすい機能なので、注意してください。
トライバンド
通常のWi-Fiが対応している「5GHz帯1つ」と「2.4GHz帯1つ」のデュアルバンドに加え、もう一つ5GHz帯を加えて通信するのがトライバンドです。
高速通信できる5GHz帯が2つになるので、たくさんのデバイスを接続しても安定した速い速度で通信することができます。
IPoE(IPv6)
インターネット接続に利用されているNTTの光回線の混雑を回避することで、通信速度を向上させるのが「IPoE」です。別名、IPv6とも呼ばれます。
インターネット回線の混雑を回避してくれるため、特に夕方や夜などのネット利用者が増えて回線が混雑する時間帯の通信速度の向上に役立つ機能です。
ただし、この機能に関してはプロバイダー側も対応している必要があるので、Wi-Fiルーターだけで高速化できるわけではありません、
もしプロバイダーがIPoE(IPv6)に対応しているのであれば、ぜひWi-FiルーターもIPoE(IPv6)対応製品を選びましょう。
チャネル
チャネルとは、Wi-Fiでデータ通信を行うための帯域幅のこと。
帯域幅が広ければ広いほど、より大容量のデータを同時に送受信可能です。
そしてWi-Fi5の帯域幅が80MHzなのに対して、Wi-Fi6では帯域幅が160MHzと倍に増えています。そのため、Wi-Fi5よりもWi-Fi6はたくさんのデータを同時に送受信できるわけです。
アンテナ数
Wi-Fiルーターに搭載されているアンテナの数により、通信速度と接続の安定性に差がでます。
アンテナ数が多いほど同時にたくさんのデータを送受信できるので、複数のデバイスを接続しても安定した通信が可能です。
また、アンテナ数が多ければ通信の高速化にも繋がります。
たとえば、1本のアンテナでデータを送信するよりも、同じ容量のデータを2本のアンテナで送信すれば、1本のアンテナが送信する容量が少なくなるため、より高速な通信ができるわけです。
Wi-Fiルーターのアンテナ数は、少ないものだと2.4GHz×1と5GHz×1の合計2本ですが、多いものだと2.4GHz×4と5GHz×8の合計12本も搭載しています。
これにより同じWi-Fi5ルーター、Wi-Fi6ルーターあるいはメッシュWi-Fiでもアンテナ数により、通信速度と接続の安定性に差が出て来ます。
通信の速度、安定性を追求したい方は必ずアンテナ数を確認し、できる限り数の多い製品を選ぶようにしましょう。
【Wi-Fiルーターの選び方】 基本的にWi-Fi5ルーターで十分
Wi-Fi6とメッシュWi-Fiの登場により、種類が増えて複雑さがましたWi-Fiルーター選びですが、実際、多くの方にはWi-Fi5ルーターで十分だと思います。
もちろん、3階建て・4LDK以上の家全体のインターネット環境を強化するのが目的ならメッシュWi-Fi、高価でも良いのでとりあえず速さを追求したいのならWi-Fi6ルーターがおすすめです。
しかしスマホやPCを接続して普通にインターネットが使えればOKで、自宅がワンルームや2LDKという方は、Wi-Fi5ルーターで十分です。
リモートワーク、オンライン授業のために自分の部屋のインターネット環境だけを強化するのなら、それこそWi-Fi5ルーターで十分でしょう。
もちろんお金に余裕があり、すでにWi-Fi6対応製品を持っている、あるいは今後すぐに購入する予定があるのならWi-Fi6ルーターを購入するのもおすすめ。
とは言え、まだまだ対応製品が高価で対応製品が少ない今は、価格と性能のバランスが優れたWi-Fi5ルーターが、多くの方にとって最良の選択肢と言えます。
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