カメラやパソコンなどの映像機器から出力された映像を録画して動画ファイルに変換したり、Youtubeなどでのライブ配信時に重宝するのがキャプチャーボードです。
キャプチャーボードには様々な種類があり、目的ごとに最適な製品を選ぶ必要があります。
適当に選んでしまうと無駄に費用がかかってしまったり、目的の機能が利用できないことが発生してしまいます。
そこで今回の記事ではキャプチャーボードの選び方とおすすめ製品を紹介していきます。
キャプチャーボードの選び方
キャプチャーボードの選び方のポイントは以下の4つ。
- 入力端子(対応映像形式)
- エンコート方式
- パソコンが必要か不要か
- パソコンとの接続方式
特に重要なのが「入力端子(対応映像方式)」と「パソコンが必要か不要か」の2つです。
それぞれ解説していきます。
入力端子(対応映像形式)
まずはキャプチャーボードの入力端子ですが、ここをミスってしまうとそもそも映像機器と接続できないので慎重に選びましょう。
映像出力側の機器と同じ入力端子で、映像形式に対応したキャプチャーボードが必須条件となります。
具体的に解説すると、
- VHSなどの古い映像機器の場合は「コンポジット端子」
- PS4やPCなどの最近の映像機器の場合は「HDMI端子」
という基準で選びましょう。
キャプチャーボードは映像を出力する機器の端子と同じ端子をキャプチャーボードが備えていることが必須ですが、さらにHDMI接続の場合は映像出力側の機器の解像度にキャプチャーボードが対応していることも必要になります。
4K出力の映像機器にフルHD解像度まで対応のキャプチャーボードを接続しても録画できないので注意して選びましょう。
エンコード方式(圧縮方式)
動画ファイルは非常に容量が大きいため、必ず圧縮して容量を削減する必要があります。
その動画ファイルを圧縮することをエンコードというのですが、エンコードの方式には2つの種類があります。
- キャプチャーボードがエンコードを行う「ハードウェアエンコード」
- パソコンがエンコードを行う「ソフトウェアエンコード」
それぞれのエンコード方式に長所と短所があり、基本的は設定が簡単なハードウェアエンコード方式が初心者にはおすすめです。
ソフトウェアエンコード方式には
- 圧縮・非圧縮を自由に選べる
- 録画設定の自由度が高い
などのメリットがありますが、「設定に深い知識が必要」「比較的高性能なPCが必須」などのデメリットがあります。そのため上級者向けと言えるのです。
一方でハードウェアエンコード方式のキャプチャーボードには「非圧縮(劣化なし)での録画ができない」というデメリットがありますが、「比較的非力なPCでも録画できる」「設定が簡単」などのメリットがあります。
なので初心者の方はハードウェアエンコード方式のキャプチャーボードを、知識があり高性能なPCを利用できる方はソフトウェアエンコード方式のキャプチャーボードを選びましょう。
パソコンが必要か不要か
キャプチャーボードにはキャプチャーボード単体で録画ができてしまう製品と必ずPCが必要な製品があります。
またその両方に対応している製品もあります。
キャプチャーボード単体で録画できる製品は録画した動画のデータを本体に取り付けたSDカードやUSBストレッジに保存することができ非常に手軽で便利です。
また単体録画の方が設定も簡単なので、初心者の方には単体録画できるパソコン不要のキャプチャーボードがおすすめです。
一方で録画にパソコンが必要なキャプチャーボードは単体録画よりも細かな録画設定が行えるため、扱う難易度は高いですが知識のある上級者の方にはおすすめと言えます。
パソコンとの接続方式と性能
キャプチャーボードで録画する映像の解像度とフレームレートが高いと、その分必要なパソコンのスペックも高くなります。
さらに接続する端子の規格も高解像度・高速通信に対応した接続端子が搭載されているキャプチャーボードを選びましょう。
また同じ解像度・フレームレートでもハードウェアエンコード方式の方が必要なパソコのスペックが低くなりますし、ソフトウェアエンコードだとかなり高性能なスペックのパソコンが必要となります。
おすすめのキャプチャーボード4選
それではおすすめのキャプチャーボードを5つ紹介していきます。
- サンワサプライ 400-MEDIO34
- アバーメディア AVT-C878 PLUS
- アバーメディア GC311
- アバーメディア GC553
- アイ・オーデータ GV-USB2
サンワサプライ 400-MEDIO34
初心者向けに最適なキャプチャーボードが「サンワサプライ 400-MEDIO34」です。
最大の特徴はこのキャプチャーボード1台でアナログ録画とデジタル録画の両方に対応していること。
録画可能な映像規格としてコンポジットとHDMI入力に対応しているので、古い家電から最新のデジタル機器まで幅広い映像を録画することができんです。
HDMIでは最大フルHD・60fpsまでの録画となっています。
さらにキャプチャーボード単体での録画とパソコンを利用した録画の両方にも対応しています。
キャプチャーボード単体で録画する場合はSDカードかUSBメモリーを本体に差し込むことで録画できるので便利です。
サンワサプライ 400-MEDIO34には本体に3.5インチの画面が搭載されえちるので、録画している映像と録画後の映像確認をキャプチャーボード本体のみで行えてしまいます。
外部ディスプレイを接続することも可能ですが、わざわざ接続する手間が省けるので大変便利です。
エンコード方式はハードウェアエンコード方式となっています。
上記のようにアナログ・デジタルの両録画と単体・パソコン録画の両方に対応しており、操作性も高いので、キャプチャーボードを初めて使う初心者の方に最適な製品となっています。
アバーメディア AVT-C878 PLUS
ゲーマ配信者向けのキャプチャーボードとして最もおすすめしたいのがこの「アバーメディア AVT-C878 PLUS」です。
アバーメディア社はゲーマー向けキャプチャーボードを開発・販売している企業です。
最大の特徴としては4K映像の入力(録画時は最大フルHDまで)に対応していることと、ゲーム配信時に非常に重宝するヘッドセット入力やWebカメラ映像をクロマキー合成できる機能が標準搭載されておること。
映像録画やゲーム配信するときにWebカメラをキャプチャーボードに接続し、専用ソフトを利用することで簡単にクロマキー合成を行うことができます。
そのためゲーム配信はもちろん、その他のライブ配信向けにキャプチャーボードを探している方におすすめです。
さらにキャプチャーボード単体での録画にも対応しており、本体の逆三角系のボナンを押すだけで即時に録画が開始されます。単体録画時は最大128GBまでのmicroSDカードに保存することが可能です。
「XSplit」や「アマレコTV」「OBS Studio」などの有名フリーソフトにも対応しているので、そのようなフリーソフトをすでに利用している方でも簡単にAVT-C878 PLUSに移行することができます。
エンコード方式はハードウェアエンコード方式となっています。
アバーメディア GC311
映像録画はキャプチャーボードではなくパソコンで行いたい方向けの入門機として最もおすすめなのが「アバーメディア GC311」です。
アバーメディア GC311は上記で紹介した「アバーメディア AVT-C878 PLUS」から4k入力と単体録画機能を省いて価格を抑えたキャプチャーボードです。
もし単体録画機能と4K入力が不要ならこのGC331がおすすめです。
さらにGC331は、手に平に収まる程の超小型な本体サイズを実現しています。
このサイズ感はキャプチャーボードとして最小クラスなので、デスクに置いても邪魔になりませんし、ノートPCと一緒に持ち運ぶ際もかさばらないので便利です。
接続端子はHDMIの入出力が1つずつ、パソコン接続用のUSB端子が1つという構成になっています。
アバーメディア GC553
4K映像の録画にも対応したキャプチャーボードを探している方に最もおすすめなのが「アバーメディア GC553」です。
フルHDなら最大240fps、4Kなら最大30fpsまで対応しており、高解像度・高フレームレートの映像を録画することができます。
正直ここまでの録画性能はほとんどの方にとっては不要ですが、映像制作のプロの方やプロゲーマーには非常におすすめなキャプチャーボードです。
接続端子はHDMIの入出力が1つずつとパソコン接続用のUSB-C端子がそなわっています。
一つデメリットを上げると、ソフトウェアエンコード方式で4K映像の録画が可能なので、パソコンの必要スペックが高めです。
ノートパソコンで4K映像の録画をする場合は、CPUがCore i7-7700HQ以上、GPUがGTX 1050以上、メモリーが8GB以上搭載しているパソコンが必要とされています。
アイ・オーデータ GV-USB2
もしアナログ映像をデジタル映像に変換したいという方はこの「アイ・オーデータ GV-USB2」というキャプチャーボードがおすすめです。
このキャプチャーボードにはS端子と赤・黄色・青のコンポジット端子が搭載されており、ビデオデッキ、パソコンを接続するだけで簡単に録画を開始できます。
録画したアナログの映像をデジタル映像に変換できます。
さらに付属のソフト「CyberLink FowerFrocucer 5.5」を利用することで、録画したデジタル映像からDVDを作成することも可能です。
非常に安価な製品ですが、アナログ映像をデジタル映像に変換するだけなら十分ですし、使い勝手が良いのでおすすめです。