みなさん、Ruby on Railsというプログラミングのフレームワークはご存知ですか?
非常に優れたフレームワークで、Web開発のプログラマーを目指すならRubyと合わせて身につけておきたい言語です。
しかし、名前は知っているけど、詳しいことは良くわからないという方も多いでしょう。
そこでこの記事では、
- Ruby on Railsって何?
- Ruby on Railsでできることは?
- Rubyだけじゃだめなの?
- Ruby on Railsを学ぶメリット・デメリットを知りたい
という方向けに、Ruby on Railとは何かから、できること、できないこと、学ぶメリットとデメリットを解説しています。
Ruby on Railsはプログラミング言語「Ruby」のフレームワークです。
ただ、フレームワークと言われてもいまいちピンと来ない方も多いでしょう。
それに、Rubyだけじゃだめなの?と考える方もいると思います。
そこで記事では、Ruby on Railsとわせてフレームワークとは何か、なぜフレームワークが必要なのかも解説していきます。
Ruby on Railsとは
Rubyでの開発を効率化するフレームワーク
Ruby on RailsはRubyでの開発を効率化するフレームワークです。
プログラミングで言うフレームワークとは、様々なアプリケーションを開発する際に必要な、基本的な仕組みや機能があらかじめ備わっており簡単に実装できる枠組みのとこ。
【Rubyとは?】できることや特徴をわかりやすく徹底解説!【初心者に最適なプログラミング言語】 – WebHack
Rubyに限らず、プログラミングにおいてフレームワークを利用するかしないかで開発の手間や効率には大きな差がでます。
Ruby on Railsはフレームワークの中でも、効率の高さやできることの多い万能さが特徴のフレームワークです。
フレームワークはカレーの固形ルーのようなもの
フレームワークの重要性が理解できている方はここを読み飛ばしてOK!
フレームワークはカレー作りにおける「固形ルー」例えるとわかりやすいです。
カレーを作る際に固形のルーを使えば、後は好きな具材を入れたり、スパイスで自分好みに味付けするだけで、簡単にカレーを作れます。
一方で固形ルーを使わずに一からカレーを作ると、手間も時間も比べものにならないほどかかりますよね。
アプリケーション開発における固形ルーがRuby on Railsなどのフレームワークということです。
フレームワークを利用することで、アプリケーション開発の基礎となる部分(カレーのルー)を簡単かつスピーディーに実装できます。
後は、カレーで言う具材やスパイスのようにアプリケーション個別の機能などを追加していけばアプリが完成するというわけです。
そしてRubyで開発する際に、最も利用されているフレームワークがRuby on Railsなのです。
Rubyだけじゃだけなの?
Rubyだけじゃだめなの?と思う方はもいるかともいます。
極論言うと、Ruby on RailsなしでもWeb開発は可能。
あくまでもRuby on Railsは開発を手助けするフレームワークだからです。
ただしフレームワークのRuby on Railsなしでは、開発の効率には天と地ほどの差が出ます。
カレーを固形ルーで作るのと、一から作る差と同じです。
もちろんRuby on Railsを習得する手間はかかりますが、それを考慮してもRubyを学ぶのであればRuby on Railsも習得することは必須と言えます。
Ruby on Railsのメリット
フレームワークのRuby on Railsを学ぶ、あるいは利用するメリットは下記の3つです。
- 文法がシンプルで学びやすく開発効率が高い!
- 万能でできることが多い
- Ruby on Railsに関する日本語の情報が充実
それぞれ解説します。
文法がシンプルで学びやすく、開発効率が高い!
Rubyと同様、Ruby on Railsは文法がシンプルで初心者が学びやすいフレームワークです。
元々Rubyが、「Enjoy for programming」を掲げているように、Ruby on Railsにもプログラマーがプログラミングを楽しみのがらコーディングできるような工夫が多数実装されています。
具体的な工夫は下記のようなものです。
- 「Rails new」コマンド1つで基本的な仕組みが作れる
- Gemというライブラリーが充実
- MVCアーキテクチャ
1つずつ見ていきましょう。
1つ目は「Rails new」コマンドについて。
Ruby on Railsでは「Rails new」というコマンドを打ち込むだけで、アプリケーションを作成するのに必要な基本的な仕組みや機能が実装されます。
他のプログラミング言語だと通常、一からコードを記述しなければいけないことが多いですが、Ruby on Railsなら「Rails new」だけで、アプリケーションの基礎を実装できるのです。
2つ目はライブラリーのGemについて。
ライブラリーと言うのは、便利な機能を1つのプログラムにまとめたもので、Ruby on Railsの場合はGemという形で用意されています。
Gemをアプリケーションにインストールするだけで簡単に機能を追加できるのです。
たとえば、「Device」というGemを利用することで、あらゆるアプリケーションに必須のログイン機能を短いコードの記述のみで実現できます。
Ruby on Railsには、ログイン機能以外にもライブラリーが非常に充実しており、様々な機能をライブラリーをインストールするだけで簡単に実装できるのが魅力です。
最後のMVCアーキテクチャというのは、「Model」「View」「Controller」の頭文字を取ったもので、アプリケーションを3つの領域で開発していくシステムのこと。
- 「Model」ではアプリケーションのデータベース側の処理
- 「View」ではユーザーが操作する画面に関する処理
- 「Controller」はModelとViewを繋ぐ処理
をそれぞれ記述していきます。
3つの処理の領域がわかれているため、迷うことなくプログラムを書ける上、書いたコードが読みやすいなどのメリットがあります。
上記の3つのように、Ruby on Railsにはプログラムを簡単かつ効率的に記述できるような工夫が多数されているのです。
そのためRubyとRuby on Railsは初心者の方が学びやすいのはもちろん、プログラマーの方が楽しくコーディングし、効率的に開発できる非常に優れたフレームワークと言えます。
Ruby on Railsに関する日本語の情報が充実
RubyとRuby on Railsは日本で開発された、言語・フレームワークなので、日本語の情報が豊富に存在します。
たとえば、日本語で書かれた記事や書籍です。
初心者の方がRubyとRuby on Railsを学んだり、実際に開発を行う時に日本語の情報が豊富なのは大きな助けになります。
特に、英語のせいでプログラミングに苦手意識をもっている方こそ、日本語の情報が豊富なRuby on Railsは安心して学び開発を進めることができるので、とてもおすすめです。
万能でできることが多いこと
Ruby on Railsは効率的に開発できるだけではなく、1つのフレームワークであらゆるアプリケーションやサービスを開発できる万能性も大きな魅力です。
詳しくは、後半のできることの項目で紹介していますが、Ruby on Railsを身につけるだけでWebアプリケーションを中心に、APIやSNS、スクレイピングなどあらゆるサービスを開発できます。
Ruby on Railsのデメリット
プログラミングの内部構造を理解できない
Ruby on Railsの唯一の問題点としては、プログラミングの詳しい内部構造が理解できない可能性があることです。
Ruby on Railsは少ない記述で様々な機能や仕組みを実装できる、非常に効率の良い便利なフレームワーク。
プログラマーにとっては嬉しいことですが、実装した機能や仕組みがどのような構造でできているのかを理解できない可能性があるのです。
基本的には問題ないとしても、不具合が起きた時に原因を特定できなかったり、フレームワークだよりの開発になってしまう恐れがあります。
特に、初心者がフレームワークでの開発に慣れてしまうと、プログラミングの本質が理解できないまま開発を進めてしまうことになるかもしれません。
なので、Rubyでの開発にある程度慣れてきたらRuby on Railsの内部構造も理解するように心がけましょう!
Ruby on Railsでできること作れるもの
それぞれ解説していきます。
Webアプリケーション
Ruby on Railsが最も得意としているのがWebアプリケーション開発です。
豊富に用意されているGemを利用することで、Webアプリケーションに必要なあらゆる機能を簡単に実装可能。
Webアプリケーションを開発したいのなら、RubyとRuby on Railsが最もおすすめです。
API
Ruby on RailsではAPIの開発も可能です。
APIというのは、アプリケーションを他のアプリやデータベースと連携させ、機能を拡張させるためのもの。
ブログ
ブログもRuby on Railsで作成できます。
ブログといえばWordpressが有名ですが、企業などの大規模なサイトや求められている機能を柔軟に追加していきたい場合は、Ruby on Railsでの開発がおすすめです。
また、無料で機能を追加できるのもRuby on Railsを利用するメリットです。
通販サイト
通販サイトもRuby on Railsで開発できます。
たとえば、Ruby on Rails製のSolidusというパッケージを利用することで簡単に決済機能をWebサイトに追加できます。
SNS
TwitterなどのSNSもRuby on Railsで開発できます。
具体的には、
- ユーザー情報登録機能
- 投稿機能
- ログイン機能
- ログアウト機能
などSNSに必須の各種機能が実装可能。
また、現在は他の言語に移ってしまいましたが、TwitterはRuby on Railsで開発された世界最大のWebアプリケーションでした。
Ruby on Railsがどれだけ優れているかがわかりますね。
Webスクレイピング
Ruby on RailsではWebスクレイピングも行えます。
スクレイピングとは、Web上から特定の情報を集めるための操作です。
Ruby on Railsの場合は、「Nokogiri」というGemでスクレイピングが可能になります。
スクレイピングができるようになると、通販サイトから商品名と価格だけを抜き出して一覧表を作成するなどの操作を自分で行うことが可能になるのです。
業務システム
入出管理システムやファイル・タスク・スケジュール共有管理システムなど仕事で必要な業務システムもRuby on Railsで開発することができます。
Ruby on Railsで実際に作成されているサービス
実際にRubyとRuby on Railsで開発されているサービスに下記のようなものがあります。
- Airbnb
- GitHub
- Hulu
- Wantedly
- クックパッド
AirbnbやHulu、Twitterなど誰もが知る有名サービスから、エンジニァにおなじみのGitHubまでRuby on Railsで開発されているのです。
特に先程も紹介しまいたが、TwitterはRubyとRuby on Railsで開発された世界最大のWebサービスでした。
でしたというのは、現在はJavaを中心とするシステムに以降してしまったからです。
とは言っても、TwitterがRuby on Railsで開発されていたのは事実なので、RubyとRuby on Railsの開発効率の高さなど、素晴らしさがおわかりいただけると思います。
Ruby on Railsでできないこと向いていないこと
非常に万能でできることが多いRuby on Railsですが、下記の2つはあまり得意ではなく、おすすめできません。
- スマホアプリ
- 機械学習
それぞれ解説します。
スマホアプリはJavaやKotlin、Swift
スマホアプリ開発はRubyとRuby on Railsでもできますが、あまり向いていません。
スマホアプリを開発するなら下記の言語を利用しましょう。
- Android → 「Java」と「Kotlin」
- iOS → 「Swift」
?「【初心者向け】Swiftとは?できることや特徴を解説【iOSアプリ開発】 – WebHack」
機械学習はPython
機械学習であれば、Pyhonという言語を利用しましょう。
実際には、機械学習もRubyとRuby on Railsでできないことはありません。
しかしPythonはRubyよりも圧倒的に機械学習関連のライブラリーが充実しているなど機械学習に特化しており最適です。
Ruby on Railsは開発効率の高い万能フレームワーク
今回の記事ではRuby on Railsの特徴やできること、メリット、デメリットを解説しました。
Ruby on Railsのできることが多い万能さや開発効率の高さの理由がおわかりいただけたと思います。
特にプログラミング初心者の方の方には、RubyとRuby on Railsは学びやすさや需要と汎用性の高さから最もおすすめできる言語の1つです。
Rubyについて解説している記事もあるので、そちらも読んで興味がでたらぜひ学んでみてください!
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